元ペットショップ店長の戯れ言

数年前まで、ペットショップで店長をしていた経験を元に、犬との生活のアレヤコレヤを綴っていきます

かわいさで選んではだめ?犬の食器の選び方

ショップに行くと、色々な犬用の食器(フードボール)が売られています。形も素材も様々で、どれを買えば良いのか悩む人も少なくありません。一度購入してしまえば、なかなか買い直さない「エサ用食器」ですので、じっくり選びたいですよね!

一番考えなくてはならないこと

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食器選びで一番考えなくてはならないのは、犬のサイズにあった食器の大きさ。エサの量は犬のサイズに比例するので、おのずと犬のサイズと食器の大きさも比例して大きくなります。

例えば食器に山盛りエサを入れたとして、犬は人のように「こぼさないように食べる」という事ができません。口を付けた瞬間から、食器からエサが溢れてこぼれてしまいま

す。

もちろん食器からこぼれて床に散らばったエサも食べてはくれるでしょう。しかし、「地面に落ちているエサ」を食べる習慣が付いてしまうと、拾い食いの原因にもなってしまいますので、なるべく食器からエサがこぼれることがないようにしたいものです。

沢山食べる犬には大きな食器を、少量の食事量ですむ小型犬には小さな食器を用意しましょう。

素材別フードボール

プラスティック食器

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 一番お手頃な食器ではないでしょうか。軽くてサイズも豊富、しかも落としても割れないので扱いやすいフードボールです。なんといっても、お安い!

デメリットとしては傷つきやすいので雑菌の温床になること。

子犬や噛むのが大好きな犬は、入れたままにしておくとガリガリと噛んでしまい縁がボロボロになるなんてことも珍しくありません。

また、先にも書いたとおり軽いので動きます。一応、ほとんどのプラスティック食器の裏側には滑り止め防止が付いてはいるのですが・・・動きます。

犬はどうしても口先を押しつけるようにエサを食べるので食器はどうしても押されてしまう。その時にプラスティック食器も一緒に動いてしまうので、犬がエサを前進しながら食べているという光景を見ることに。

ある意味微笑ましい光景ではありますが、落ち着いて食事とは言いがたいですね。

ステンレス食器

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ペットショップや病院などは、コレ!といっていいほどステンレス食器を使用しているところが多いです。

理由は、メンテナンスがしやすいから!傷がつきにくく落としても壊れない。そして消毒がしやすいからが大きな理由。

また、プラスティック食器と同様にサイズが豊富ですので大型犬用の食器も求めやすいです。

しかし当然ではありますが、金属アレルギーもちの犬には使用できません。

またプラスティックよりは重量があるとはいえ、やはり動きます。

汚れも落としやすく犬がふりまわしても壊れないのは魅力です。

陶器・磁器食器

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種類も多く、カワイイ食器やオシャレな食器・ユニークな食器と豊富に販売されていますね。

お店側としても、陶器食器や磁器食器は仕入れるのも楽しくて色々と店頭に並べたくなる商品。雑貨色が強いので、お店の売り場も楽しく華やかになるので陳列するのが好きな商品でした。

ただ、小型犬用の食器が主で、中型犬・大型犬と犬のサイズが上がるにつれ種類が少なくなります。

また当然陶器ですので、落とすと欠けたり割れたりしてしまうのもデメリットですね。

プラスティック食器やステンレス食器に比べると、値段も高くなってしまいます。

アレルギー持ちの犬にはオススメの食器素材となり、特に磁器などは有害物質が出にくいとされているので、アレルギーで困っている場合は試してみてはいかがでしょうか。

背の高い食器の意味

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フードを入れる部分が高い位置にある、又は台などに乗せて食器を高くするのには理由があります。

犬の場合は食器を床に置いて食べさせるので、どうしても頭を下げて食事をとることになります。

しかし昨今、食器を置く用の台や食器自体が高い位置になるようにしてあるものが販売されています。これは、犬が頭を下げて食事をとらなくてはいいように、頭を下げさせないで食事をとるようにするためです。

頭を下げることが習慣になっていると、散歩時に頭をさげて臭いをかぎながら歩くことを覚えてしまい、それが拾い食いに繋がるからが大きな理由。

最近は毒性の強いものが落ちていたり、除草剤などが使用されていたりと危険もあります。犬が毒性の強いものを口に入れないようにするためには、日頃から頭を下げさせないような習慣づけが必要となるのです。

まとめ

エサが食べられれば犬自体は食器にはこだわりません。口さえ入れば食事は出来てしまうので、食器にこだわるのは犬ではなく飼い主ということになります。

ただ食べやすいか食べにくいかで食が細い子は食べる量が決まってきてしまうのも事実。

犬にとって、どの素材がベストなのか・どの形が食べやすいのか・アレルギーは大丈夫かを考えて選んであげるのが飼い主の役目となります。

それさえクリアしてしまえば、色やデザインは飼い主が楽しんで選べばいいのではと考えます。

犬も飼い主も、食事タイムが楽しいものになるのが一番ではないでしょうか。

 

 

子犬のゴハンは数回に分けてが基本!牛乳を与えない理由とは

ショップで子犬から子犬をかったとき、または知り合いやブリーダーから子犬を譲り受けた時、子犬の給餌に戸惑ったりしないために、少しエサの話を書いておこうと思います。

離乳後の子犬が食べるごはん

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ショップまたはブリーだ等から子犬を迎えるときは、生後2ヶ月頃移行となるはずですので、授乳期は過ぎて離乳を済ませている時期です。

ですので、その頃の子犬はミルクでは無く固形のフードに切り替わっているので、そのエサのあげ方を今回は記載。

ドッグフードをふやかしたものを

生後2ヶ月前後の子犬の場合、ドッグフード(ドライフード)を水でふやかしたものを与えます。

譲り受け先によっては、お湯でふやかしてと言われる場合もありますが、こちらのブログでは「お湯」より「お水」を進めます。

ぬるま湯であれば良いのですが、熱湯等を使うと必要な栄養分が壊れる恐れがあるので「お水」が良いと考えます。

ただ、ドライフードを水で”芯”が無くなるまでふやかすのには、時間がかなりかかるので今すぐふやかしたい場合はお湯を使用してもかまいませんが、基本は「水」をオススメ。

水の量はフードと同量か少し多め程度の水でふやかします。(ドライフードの種類によって水の量が多少異なります)

水でふやかす場合は3から4時間ぐらい時間がかかりますので、前もってふやかしましょうね。(夏場は腐敗する危険があるので、冷房のきいた部屋か冷蔵庫で保管を)

子犬には一日3回から4回のごはんを

子犬は消化器官が未発達。一度に多くエサをあげても消化出来ず栄養を体に取り入れることが出来ません。ですので1日の総給餌料を3回から4回に分けて少しずつ食べさせます。

一度に多くの量を食べられない子犬もいるので、少量をこまめに与えましょう。

大切なのは1回の栄養ではなく、1日で体に取り入れる栄養です。

仕事などで昼間にエサがあげられない

ショップでお客様によく聞かれることですが、お仕事などで昼間に家にいないので、朝・昼・晩と犬にごはんをあげられない場合どうすればいいのか?

この場合は、朝・夕・晩で分けてあげましょう。

朝、家を出る少し前にあげます。

何故、少し前かというと子犬は嘔吐しやすいので、勢いよくごはんを食べて嘔吐しないかのチェック。嘔吐は誤飲が怖いので様子をみてあげて下さいね。

また、ふやかしたエサは腐敗しやすいので食べ残しが入った食器を出したままはやめましょう。

「だらだら食い」の原因にもなるので、食べたら食器は下げるを基本に!

生後3ヶ月半ごろから固い状態への切り替えを

ずっと柔らかいエサを食べさせるのも良くないので、固いままのフードへの切り替えが必要になります。

ただ、いきなり固い状態のものだと食べない恐れがありますので、徐々に切り替えが必要です。

方法は二通り・・・。

徐々にふやかすための水の量を減らす

水の量を少しずつ減らしながら、ドライフードの芯が残るようにします。

まず、水の量を5分の4程度の水にして1週間、次にはさらに5分の3程度に水の量を減らして1週間といった感じで、徐々に水の量を減らしていって下さい。

最終的に生後5ヶ月前頃には完全なドライフードに切り替わっているようにしましょう。

ふやかしたフードの中に固いままのフードを混ぜる

ふやかしたフード9割、固いフード1割を混ぜて与えるのを1週間。食べるようであれば、ふやかしたフード8割、固いフード2割・・・といった感じで徐々にふやかしたフードの割合を減らしていきましょう。

生後4ヶ月半過ぎの子犬

ショップ又はブリーダーから生後4ヶ月半過ぎの子犬を譲り受ける場合は、すでにドライフードに切り替わっているはずですので、エサの状態を良く聞いて譲り受けるようにしましょう。

生後半年過ぎたら

生後半年も過ぎたら、1日の給餌回数を2回にしても大丈夫です。ただ子犬によってかわってくるので、犬の状態をよく見て回数を減らすようにしましょう。

回数を減らして下痢をしちゃう・嘔吐しちゃうと言う場合は、回数を減らすのを少し待ってみて下さいね。

 

牛乳はあげてはダメ!

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基本、離乳した犬にミルクは必要ないです。

何故かというと、授乳中の子犬は乳の中にある成分「乳糖」を消化出来る酵素ラクターゼ」が多くあるのですが、離乳する時期になると徐々に「ラクターゼ」が減っていくのです。

ミルクから栄養を取るのではなく、固形のフードから栄養を取る準備を体が始めるんですね。

ですので、固形のフードを食べるようになった子犬はミルクを、厳密に言えば乳糖を消化することが難しくなるというわけです。

何故、牛乳はダメか

これも乳糖に関係あるのですが、母犬が出す母乳に含まれる乳糖の量に比べ、牛乳(牛の乳)に含まれる乳糖の量が多いのです。

ただでさえ乳糖を消化する機能が減ってきているのに、乳糖の多い牛乳を飲ませてしまうことで消化できず下痢をおこしてしまうことに・・・。

ミルクをどうしてもあげたい

どうしても犬にミルクをあげたい場合は、必ず犬用として販売されているミルクをあげて下さい。

犬用として作られているので、乳糖の量も調整してあります。

注目の山羊ミルク

少々、値段が高めではありますが山羊ミルクもオススメです。

何故かというと、アレルギーが出にくいとされているから・・・。栄養分も高く乳糖の量も少なめ!

 

でも、基本はミルクは必要ないんですよね・・・。

まとめ

ふやかした状態のフードを与える時が一番手間がかかりますが、消化器官が未発達な子犬にとっては仕方が無いことです。

子犬にはどうしても手がかかってしまうのですが、カワイイ子犬のために頑張りましょうね。

 

 

ワクチン接種後は注意が必要!副作用(アナフィラキシーショック)の可能性

犬をウイルスから守ってくれるはずのワクチンですが、犬によっては”副作用”が出てしまう可能性はゼロではありません。

ワクチンの副作用に関して簡単に記しておこうと思います。

副作用が出る可能性

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自分が飼っていた犬にワクチンによる副作用が出たことは一度もありませんし、ショップで働いていた間、お店にいた子犬たち何十頭とワクチンを接種させてきましたが、副作用が出る子犬は多くはなかったです。

しかし多くはなかったですが、ゼロではありませんでした。

ワクチン接種は午前中が望ましい

ワクチンを打って20分程度で副作用は出ます。遅い子では1時間後に出る犬もいるみたいですので、半日は様子を見るようにしましょう。

ですので、ワクチン接種をうけるのであれば午前中が理想です。もし午後の受診時間にワクチンをうけ数時間後に副作用の症状を発見した場合、動物病院への再診が次の日になってしまう可能性があるからです。

午前中の場合は、午後の受診がうけられるので安心ですね。

症状が重篤の場合は午後の受診を待たず、早急に動物病院へ連絡をいれて受診するようにしましょう!

副作用の症状

ワクチンによる副作用(アナフィラキシーショック)には様々な症状がありますので、見落とさずしっかり様子を見てあげてください。

・下痢や嘔吐

・発熱

・顔が腫れる

・チアノーゼ(舌などが真っ青になる)

・意識の混濁

などなど。

普段と少しでも違う症状が現れたら、動物病院へ連絡することをお勧めします。

重篤になると、犬の命に危険が及ぶこともあるのですから。

今までみた副作用

ショップに勤めていた時に見たことがある副作用の症状は、顔の腫れのみです。

まず瞼(まぶた)がはれぼったいな~ぐらいに感じ、みるみる目の周りや口元が腫れました。

手やマット、扉などに顔をこすりつけて痒そうにしているのを見て気付くことも・・・。

通常、数時間で腫れは引いてきましたが、ひっかいたりして目のの回りに傷を作ってしまうこともあるので、病院に行き治療される方が犬も辛くありません。本当に痒そうにするので、数時間も痒みに耐えさせるのも可愛そうですしね。

犬を買うときには確認を

犬をショップやブリーダーから買われる際、また譲り受けられる際にワクチンを接種して副作用が出なかったかを聞いておかれたほうが良いです。

通常、ショップの場合は伝えてくれるはずですが、伝達ミスなども考えられるので何も言われなかった場合も、こちらから問い合わせておいた方が安心です。

今まで副作用が出たことがある場合

ワクチンの副作用が出たことがある犬はワクチンが打てないかというと、そうではありません。ワクチンメーカーを変えれば副作用が出ない可能性があります。

取り扱っているワクチンの種類が多くはない動物病院がほとんどだと思います。かかりつけの動物病院で扱っているワクチンで過去、副作用が出た経験があるのであれば他のワクチンが取り寄せ可能かを病院に問い合わせましょう。不可能な場合は、違う病院でワクチン接種するしかありません。

今まで出なかったから大丈夫?

そんなことはありません。アナフィラキシーショックは今まで大丈夫だったものでも起こる危険はあります。ですので、ワクチン後は様子をしっかり見てあげる必要があるのです。

毎年1回のワクチンの必要性

実はウイルスの抗体は1年で無くなってしまうのかというと、そうではありません。どれくらい抗体があり続けるかは犬によって違います。

2年保持し続ける犬もいれば、3年保持する犬も・・・。

ただし「レプトスピラ感染症」に関しては、おおよそ1年で抗体が無くなると獣医師から聞いたことがあります。

抗体検査

ワクチンを毎年接種することに抵抗がある・副作用の心配がある場合は「抗体検査」をして、いま犬の体に何のウイルスの抗体があるのかを知ることが可能。

十分に抗体があるのであれば、ワクチン接種をしなくても良いということになります。

ただ「抗体検査」の検査料はワクチン接種料より高い場合が・・・。

ホテル利用やイベント参加

犬のホテルを利用する際やドッグイベント参加・ドッグラン利用などの際に「1年以内のワクチン接種証明書」が必要となることが多いです。

このような場合、原則として「ワクチン接種証明書」が必要ですが、ショップやイベント主催者の融通がきく場合があります。副作用などのためにという理由を説明し、抗体検査の結果表でも良いかどうかを問い合わせてみて下さい。

ペットホテルなどの場合は、融通のきくショップを探すべきです。

狂犬病ワクチンの場合

狂犬病ワクチンの場合は「狂犬病予防法」という法律で、毎年1回狂犬病の予防注射を受けなければならないと決まっているので、融通はきかないと思っておいた方がいいです。

まとめ

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犬の体を守るはずのものが、逆に犬を危険にしてしまう可能性を含んでいる。しかし、ワクチンをうたなければ病気が心配・・・。

どうするべきかを決めるのは飼い主です。獣医師と相談しながら、しっかり考えてワクチンスケジュールをくみましょう。

 

 

とにかく消毒!とあるペットショップの子犬管理

子犬の管理はペットショップによって方法は様々。ですが「消毒をしっかりする店」「消毒に重きをおかない店」の二通りに分かれるようです。

以前働いていたペットショップは「消毒をしっかりする店」でした。

消毒の基本は洗浄にあり

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消毒は消毒液をただ使えばいいわけではありません。有機物がある状態では、いくら熱心に消毒液をかけても殺菌はされないので、消毒対象から有機物を取り除かなくてはならないのです。

ですので手の消毒をするのであれば、まず手を流水でしっかり濯ぎます。この流水で濯いでだけでも、ウィルスは全てではありませんが、流されていきます。そして有機物をしっかり落とすために洗剤などで手を洗い、しっかり濯ぎます。

それから消毒液に手を付けてもみ洗いをして完成となるわけですね。

子犬一頭につき一つが原則

以前勤めていたペットショップでは1頭につき何でも一つが原則でした。

子犬一頭を触れば必ず、手の消毒します。消毒方法は先に記載したとおりです。必ず肘まで消毒するのですが、消毒剤は手が荒れて荒れて・・・。長期勤めていると、肌が強くなるのか平気になっていくのですが、働き始めてしばらくは肌が赤くなって荒れる。夜眠っていても、手がかゆくてかゆくて掻きむしるなんてこともありました。

女性が多い職場なのですが、みんなよく耐えて頑張ってたなぁ。

最近の消毒は、皮膚や食器等に消毒が残留する量が少ないものがありますが、一昔前は残留量が多く大変でした。

犬舎掃除の方法

開店前に全ての犬舎の掃除をするのですが、夜はウンチをしても取り除いてあげられないので朝の犬舎の中は、凄いことになっている場合もあります。特に中型犬以上の子犬は・・・。

凄いことになっていると言うことは、犬舎の中が有機物だらけということ。

まず犬舎の中の有機物を全て取り除くことになるのですが、キレイに雑巾で拭き取ります。次に、消毒液を犬舎全体に吹き付けたあと、水を含ませた綺麗な雑巾で消毒液を拭き取り完成。

使用した雑巾はキレイに洗った後、消毒液につけ込み消毒となります。

エサやりの時も消毒消毒

エサを準備し、エサの入った食器を犬舎にいれる時には犬に触れさえしなければいいのですが食器を取るときには、子犬一頭の食器を下げたら手の消毒しなければなりません。

犬のウイルスは大半が経口感染します。唾液にウイルスが含まれることが多いので、口を付ける食器には神経を使わなければなりません。ですので一頭の食器を回収すれば、手の消毒をしっかりして次の犬の食器を下げることを繰り返します。

使用した食器は、洗浄したあと消毒液につけ込むのは当然ですね。

犬が売れた後は

朝の犬舎掃除のような感じで掃除をしたあと、消毒液を拭きかけ乾かします。消毒液が乾いた後、水拭きをして再度消毒液を拭きかけます。そして乾かして水拭きを3回程繰り返した後、新たな子犬を入れることに。

新しい子犬を入れるときには、細部の有機物と消毒を心がけてました。

お客様に抱っこしてもらう時には

ペットショップでは子犬を抱っこさせて貰えます。その子の一生を責任もって飼わなくてはならないのですから、触って貰って相性が良いかを感じることは必要なことです。

抱っこを希望されているお客様が犬を飼っていない場合は、犬の病気をショップにいる子犬に移す心配はないのですが、その「抱っこ希望者」が犬を飼っているか・ショップに来る前に犬に触れてはいないか等を判断することはできません。

特に本当に犬を飼いたくて「この子!」という子を探すためにペットショップのハシゴをしている可能性も高いですしね。

ですので、抱っこ希望者には必ず消毒をして貰います。

以前働いていたショップでは、お客様にも手の洗浄をしてもらい霧吹きに入った消毒液を手に拭きかけてから、子犬を抱っこしてもらってました。

まとめ

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ショップでの犬のお世話は本当に大変。でもワクチンが終わってない不安定な状態の子犬を、新しい飼い主に健康な状態で届けるためには必要な事がいっぱいです。

ペットショップで働かないと、この「消毒」の方法と理由を知ることは無かったように思います。

 

 

生後一年以内の子犬がワクチンを数回打たなければならない理由と注意

成犬は年に1回だけ接種すればいいワクチンですが、生後1年未満の子犬はワクチンを2回から3回接種が必要となります。

なぜ数回、子犬はワクチンを打たなければならないのでしょうか。

母犬から貰う抗体

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母犬が子犬を産んでから24時間以内の母乳を「初乳」といい、この「初乳」には子犬を病気から守る「抗体」が多く含まれています。母親からの「免疫」をしっかり受け取るためには、子犬は「初乳」をしっかりと飲まなくてはなりません。

母犬の初乳から得られる抗体を「移行抗体」といいます。

そして、この母犬から受け取る免疫が、しっかりと付いている間はワクチンを接種しても子犬の体に新たな免疫を付けることが出来ません。

移行抗体はいつ無くなるか解らない

移行抗体による免疫力が低下してくるのが生後45日後からです。生後45日頃から徐々に低下し始めて生後90日後頃には、ほぼ母犬から譲り受けた免疫は無くなると言われています。中には生後120日頃まで免疫が続く子犬もいるようですが・・・。

そして、この「徐々に低下」ですが、低下していくスピードや量・低下し始める時期・免疫が無くなる時期は子犬によって違うのです。

その為、ペットショップなどで販売されている子犬のワクチンスケジュールは、例えば生後45日前後で1本目のワクチンを接種した場合、その30日後である生後約75日に追加接種、さらに30日後の生後約105日後に追加接種し、計3回のワクチンを接種となるわけです。

免疫力というのは、環境の変化やストレスなどにより変化します。ペットショップに来る子犬たちは、母犬や兄弟達と離されてやってきます。その時に受けるストレスは大変大きいと予想され、当然移行抗体による免疫の低下も考えられる。

ですので、ペットショップなどは早め早めのワクチン接種を心がけることになるのです。

余談・・・

以前働いていたペットショップではの話ですが、まずワクチンを接種し数日様子を見てから店に子犬は到着してました。

人気犬種は兄弟で入れて同じ犬舎に兄弟犬を入れてましたが、子犬の体調は崩れにくかったように記憶してます。

移行してくれる抗体の種類

当然ですが、母親がもっている抗体が子犬に分け与えられるものが「移行抗体」です。母犬が最近かかって完治した病気の抗体、又は母犬がワクチン接種をうけて付いた抗体しか移行しません。

子犬がかかってしまった場合、死亡率の高い「パルボウイスル」ですが、母犬がウィルスに感染し完治したことが最近あるか、ワクチンを接種していなければ子犬の体には「犬パルボウイス感染症」の抗体は0ということになります。

ショップ店員からすると恐ろしいですが・・・。

ですので、多数の子犬が集まるペットショップでは少し早めであってもワクチンを接種する必要があるのです。

ワクチンを打ってはいけない時

犬の体調が悪いときには絶対うちません。抗体がつきやすいといわれている「生ワクチン」を接種するのですが、「生ワクチン」は弱毒化されているウィルスが入っています。

弱く弱くしたウィルスを犬の体に入れて、体にウィルスと戦わせ抗体を付けていく。弱毒化されているとはいえ、打つのはウィルスです。体が弱った犬にワクチンを接種した場合、ワクチンに犬の体が負けてしまう恐れもあるのです。

・食欲が落ちているとき

・下痢や嘔吐をしているとき

・数日前や数日後に長距離移動などのストレスがかかる可能性があるとき

などの場合は、ワクチン接種を見合わせるようにしましょう。

妊娠中の場合はワクチン接種は控え、老犬の場合は獣医師としっかり相談をしてから接種を考えて下さい。

ワクチンの種類

ワクチンの種類ですが、色々あります。

動物病院によって扱っているメーカーや種類もまちまち。病院によっては通常1種類しかワクチンを置いていないというところもあります。

ただワクチンにこだわりがある場合は病院に頼めば、取り寄せてくれる可能性もあるので病院に聞いてみましょう。

個人的にはワクチンには、こだわるべきだとは思いますが・・・。

「生ワクチン」の他に「不活化ワクチン」というものもありますが、免疫力の継続期間が短いと言われています。

2種混合ワクチン

子犬がかかった場合の死亡率が高い「犬パルボウイス感染症」と「犬ジステンバー」の2種類を予防するワクチン。

5種混合ワクチン

上記の「犬パルボウイス感染症」「犬ジステンバー」に加え「犬アデノウイルス2型感染症」「犬伝染性肝炎」「犬パラインフルエンザウイルス感染症」の5種類を予防。個人的には5種で十分だと思ってます。

6種・8種混合ワクチン他

6種には上記の5種に「犬コロナウイルス感染症」をプラス。8種は6種に「犬レプトスピラ感染症」2種類がプラスされています。

さらに11種などもありますが、6種以上は「犬レプトスピラ感染症」の種類が増えるだけです。

レプトスピラ感染症はネズミなどが主な感染源で、人にも伝染する病気です。山で遊ぶことが多い・予定がある犬や猟犬などは接種の必要がありますが、家の中で生活している犬に必要なのかどうかは疑問。獣医さんと相談して考えてみてください。

まとめ

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ワクチンは恐ろしウイルスから子犬を守る唯一の方法です。

ワクチンを接種することで、外で遊ぶことや他の犬と友達になることもできちゃう。

しっかりワクチンの計画を立てて、抗体をしっかり付けてあげるのは飼い主の大事な役目なのです。

 

 

キャリーやクレートに慣れよう!犬がキャリーに入らない

犬と一緒に出かけられる施設が増えていますが、共有スペースでは犬はキャリーやクレートに入れてではないと入ることが出来ません。

大きなドッグイベントなどでも入口通過は「キャリーやクレートに入れて」となっているイベントも少なくはないのです。

ドッグキャリーやクレートは早めになれる

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もう耳にタコだとは思いますが、子犬の家に馴れておくのが一番です。すんなり馴れてくれます。子犬の適応力は本当にスゴイですね。

では子犬ではない場合や、馴れてなくて入ってくれない場合はどうしたら良いのか。

楽しいことだと覚えるのも早い

無理に犬を入れるのは厳禁です。自分から進んで入るようにが理想!

まず、クレートの奥の方におやつを置きます。入口は開けたまま放置し、犬に任せましょう。

最初はおやつだけ取って、出てきて食べるとは思いますが、何日か続けているとクレートの中に入ったまま食べるようになります。

もっと馴れてくると、自分からクレートの中に入り、おもちゃで遊んだり眠ったりするように。

そうなったら、次の段階です。

そっと入口を閉めて、楽しい所にお出かけしましょう。

特別な場所でなくていいのです。近くの広場や原っぱなどに連れて行き、犬と一緒に遊んであげます。

クレートやキャリーに入ると楽しい所に出かけられると思えば犬は進んで入ってくれるようになり、目的地到着までクレートの中で安心して過ごせるようになるのです。

キャリーやクレートに入らなくなった

以前は抵抗なくキャリーやクレートに入ってくれていた犬が、入るのを嫌がるようになることがあります。

飼い主は理由が分からず犬をクレートに入れる際、押し込むようになったりすると犬はますます嫌がることに。

病院ばっかり

気付かないうちにキャリーやクレートに入れて向かう先が動物病院ばかり、なんてことになってませんか?

犬が大っ嫌いな動物病院。

キャリーやクレートに入れられると動物病院に連れて行かれる、そう思うと犬は入らなくなります。

当然です。入らなければ行かなくて済むのですから。

楽しい所にも連れて行く

病院通いが必要だったとしても、合間には犬が楽しめる所に連れて行ってあげて下さい。

今日はどっちだろ?病院かな?ボール遊びかな?ボール遊びたった!

今日はどっちだろ?ボール遊びかな?病院かな?病院だった!

今日はどっちだろ?病院だったらイヤだな。でもボール遊びだったら嬉しいな!ボール遊びだった

キャリーやクレートでのお出かけが楽しい所にいくためかもしれないと犬に思わせてあげることで、入ることを嫌がることを回避するのです。

病院だったときの凹み方に心が痛くなりますが、病気の予防や治療はしなきゃいけませんから、我慢してもらいましょうね。その分、次はいっぱい遊んであげればいいのです。

選ぶキャリーやクレートのサイズ

大きすぎても小さすぎてもダメです。大きすぎると移動の際落ち着きにくいですし、小さすぎると寝そべってゆったり過ごすことができません。

選ぶサイズは、犬が「伏せ」の状態がとれるサイズがいいです。

必ず犬にあったサイズを用意してあげましょう。

車で移動が主になる場合はクレートなどしっかりしたもので、安定しやすいものがオススメです。シートベルトが通せるものもありますし。

 

歩くことが多く、持ちやすさで言えばバッグ型のキャリーがオススメです。小型犬しか使えませんが・・・。

夏場などは熱が籠もるものは熱中症の原因となったりしますので、通気性の優れたものを使用されることをお勧めします。

まとめ

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ペットといつか旅行に行きたい!そんな時はペット可のホテルに泊まられるかと思いますが、フロントなど部屋以外はペット連れでない宿泊客との共有スペースになります。他の宿泊客が犬を怖がらないとはいえないので、リードを付けて犬を歩かせられるホテルばかりではありません。

共有スペースはキャリーに入れてとうたってある宿泊施設は多いです。犬の宿泊可のホテルでもです。

いつか、キャリーやクレートに入れなくてはならない時がくるかもしれない。

その時のために、キャリーやクレートに入る訓練をする必要があるのです。

 

 

子犬の時期が決め手!社会性を身につける

犬同士で仲良く遊べない・人見知りをする・噛むなど、コミュニケーションが取れなかったり、やってはいけないことが解っていなかったりするのは、社会性が身についていないからです。

正しい時期に社会性を身につけることで、楽しく遊び可愛がられる犬に育てましょう。

社会性とは

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飼い主以外の人に怯える・むやみやたらに吠える・ドッグランなどに行っても他の犬と一緒に遊べない・噛むなど人や他の犬などに危害を加える・飼い主と離れることが出来ないなどなど、これらはすべて社会性が身についていないから起こることです。

では社会性はどのように身につけていけばいいのでしょうか。

社会性が身につく時期

社会性が身につきやすい時期というのがあります。

それは産まれてから生後4ヶ月頃までの「社会化期」と呼ばれる期間。この時期に犬は様々なことを吸収し、覚え、学びます。

どのように学んでいくのか

犬は集団生活をする動物で、生まれ落ち集団の中で生活するうちに自然と「社会性」というものを身につけます。

仲間とコミュニケーションを取らないと集団での生活は出来ません。

子犬は甘噛みというものを必ずしますが、他の犬や母親のしっぽをおもちゃにして噛んだりして遊びます。相手が痛いと感じると容赦なく逆に噛まれたりと怒られます。そこで噛んではダメなこと、口を使うときの力加減を学びます。

産まれてしばらくすると、母親の元を少し離れて別の犬と遊んだり、兄弟とじゃれたりと行動の幅が広がります。

ペットとなる犬の場合、集団は母親と兄弟だけになってしまいますが、兄弟相手に社会化を互いに身につけながら育つのです。

ペットショップの子犬たち

親の元に生後4ヶ月頃までいた子犬を迎えるのであればいいのですが、ペットショップの子犬を迎える場合は社会化はほぼ身につけていないと考えて下さい。

ペットショップに来る子犬たちは生後2ヶ月頃の子達ばかり。

社会化を身につける前に母親や兄弟と離れてしまうわけです。

飼い主の努力で社会性をみにつける

生後4ヶ月までが社会化期となり、社会性を身につける最適な期間と書きましたが、生後4ヶ月を過ぎると身につけることはできないのか。

そんなことはありません。あくまで最適であって、約1歳ほどまでの間であれば身につけることが可能となってます。

なるべく子犬の時期にいろいろな犬と遊ぶ

ワクチンがすべて終われば他の犬との接触が出来るようになります。ドッグランやペットショップ、最近ではドッグイベントなどが盛んに行われているので参加してみるのもいいですね。

犬同士じゃれて遊んでいるときに、噛む加減も学ぶこともできます。

いろいろな人に触って貰う

老若男女問わず、様々な人に触って貰ったり、抱っこして貰ったりしましょう。目指せ人なつっこい犬!

犬は怯えるから吠えるのです。飼い主以外を怖がらないように育てることで、外での無駄吠えを防げます。

また、トリミングやホテルなどの利用も楽に。

  ↓参考になるかもな過去記事

☆ショップ側がトリミングを断る理由

社会性が身につかないと散歩もできない

社会性の一つに様々な音に馴れるというのもあります。

特にペットショップにいた子犬は、外の音が遮断されている静かな環境。その環境から飼い主の家に行った途端、様々な音が溢れる環境になるわけです。

家の中の生活音は暮らし始めると自然になれていくので、子犬に気を遣って静かに音を立てないようにする必要はありません。いつもの通りの生活をしましょう。

問題はお散歩

ワクチンも終了し、いよいよお散歩デビュー!

カワイイ首輪にカワイイリードで楽しい散歩に出た途端、犬が腹ばいになり動かない。想像と違う!!

これは犬が外を怖がっているから怒ることです。焦り真禁物です。

まずは抱っこで

動かない場合は、まず犬を抱っこして玄関から出て外の感じを経験させる程度で家に入ります。初日の散歩はこれで終了です。何日か続けましょう。

次は距離を伸ばします。家の外はどんな感じなのか。車やエンジン音、人の声などにゆっくりと馴れさせていきましょう。

いよいよ歩いてみる

外の世界に馴れてきたら、ゆっくり地面に犬を卸してあげます。始めから歩くことを期待はせず、犬が興味を持つ範囲で犬に任せて行動させてみます。

このように徐々に徐々に外の音と景色に馴れていけば、歩ける距離は徐々に伸びていきます。

 

まとめ

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最近は犬舎が広めに作られ、何頭か一緒に子犬を一緒にしているペットショップが主流となっています。

これは社会性のことを考えてと仲間がいることで体調が崩れにくいこと、何よりじゃれている子犬たちがカワイイことが理由となっています。

なるべく社会性を身につけて、より良い犬との生活を目指して下さいね。