元ペットショップ店長の戯れ言

数年前まで、ペットショップで店長をしていた経験を元に、犬との生活のアレヤコレヤを綴っていきます

子犬のゴハンは数回に分けてが基本!牛乳を与えない理由とは

ショップで子犬から子犬をかったとき、または知り合いやブリーダーから子犬を譲り受けた時、子犬の給餌に戸惑ったりしないために、少しエサの話を書いておこうと思います。

離乳後の子犬が食べるごはん

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ショップまたはブリーだ等から子犬を迎えるときは、生後2ヶ月頃移行となるはずですので、授乳期は過ぎて離乳を済ませている時期です。

ですので、その頃の子犬はミルクでは無く固形のフードに切り替わっているので、そのエサのあげ方を今回は記載。

ドッグフードをふやかしたものを

生後2ヶ月前後の子犬の場合、ドッグフード(ドライフード)を水でふやかしたものを与えます。

譲り受け先によっては、お湯でふやかしてと言われる場合もありますが、こちらのブログでは「お湯」より「お水」を進めます。

ぬるま湯であれば良いのですが、熱湯等を使うと必要な栄養分が壊れる恐れがあるので「お水」が良いと考えます。

ただ、ドライフードを水で”芯”が無くなるまでふやかすのには、時間がかなりかかるので今すぐふやかしたい場合はお湯を使用してもかまいませんが、基本は「水」をオススメ。

水の量はフードと同量か少し多め程度の水でふやかします。(ドライフードの種類によって水の量が多少異なります)

水でふやかす場合は3から4時間ぐらい時間がかかりますので、前もってふやかしましょうね。(夏場は腐敗する危険があるので、冷房のきいた部屋か冷蔵庫で保管を)

子犬には一日3回から4回のごはんを

子犬は消化器官が未発達。一度に多くエサをあげても消化出来ず栄養を体に取り入れることが出来ません。ですので1日の総給餌料を3回から4回に分けて少しずつ食べさせます。

一度に多くの量を食べられない子犬もいるので、少量をこまめに与えましょう。

大切なのは1回の栄養ではなく、1日で体に取り入れる栄養です。

仕事などで昼間にエサがあげられない

ショップでお客様によく聞かれることですが、お仕事などで昼間に家にいないので、朝・昼・晩と犬にごはんをあげられない場合どうすればいいのか?

この場合は、朝・夕・晩で分けてあげましょう。

朝、家を出る少し前にあげます。

何故、少し前かというと子犬は嘔吐しやすいので、勢いよくごはんを食べて嘔吐しないかのチェック。嘔吐は誤飲が怖いので様子をみてあげて下さいね。

また、ふやかしたエサは腐敗しやすいので食べ残しが入った食器を出したままはやめましょう。

「だらだら食い」の原因にもなるので、食べたら食器は下げるを基本に!

生後3ヶ月半ごろから固い状態への切り替えを

ずっと柔らかいエサを食べさせるのも良くないので、固いままのフードへの切り替えが必要になります。

ただ、いきなり固い状態のものだと食べない恐れがありますので、徐々に切り替えが必要です。

方法は二通り・・・。

徐々にふやかすための水の量を減らす

水の量を少しずつ減らしながら、ドライフードの芯が残るようにします。

まず、水の量を5分の4程度の水にして1週間、次にはさらに5分の3程度に水の量を減らして1週間といった感じで、徐々に水の量を減らしていって下さい。

最終的に生後5ヶ月前頃には完全なドライフードに切り替わっているようにしましょう。

ふやかしたフードの中に固いままのフードを混ぜる

ふやかしたフード9割、固いフード1割を混ぜて与えるのを1週間。食べるようであれば、ふやかしたフード8割、固いフード2割・・・といった感じで徐々にふやかしたフードの割合を減らしていきましょう。

生後4ヶ月半過ぎの子犬

ショップ又はブリーダーから生後4ヶ月半過ぎの子犬を譲り受ける場合は、すでにドライフードに切り替わっているはずですので、エサの状態を良く聞いて譲り受けるようにしましょう。

生後半年過ぎたら

生後半年も過ぎたら、1日の給餌回数を2回にしても大丈夫です。ただ子犬によってかわってくるので、犬の状態をよく見て回数を減らすようにしましょう。

回数を減らして下痢をしちゃう・嘔吐しちゃうと言う場合は、回数を減らすのを少し待ってみて下さいね。

 

牛乳はあげてはダメ!

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基本、離乳した犬にミルクは必要ないです。

何故かというと、授乳中の子犬は乳の中にある成分「乳糖」を消化出来る酵素ラクターゼ」が多くあるのですが、離乳する時期になると徐々に「ラクターゼ」が減っていくのです。

ミルクから栄養を取るのではなく、固形のフードから栄養を取る準備を体が始めるんですね。

ですので、固形のフードを食べるようになった子犬はミルクを、厳密に言えば乳糖を消化することが難しくなるというわけです。

何故、牛乳はダメか

これも乳糖に関係あるのですが、母犬が出す母乳に含まれる乳糖の量に比べ、牛乳(牛の乳)に含まれる乳糖の量が多いのです。

ただでさえ乳糖を消化する機能が減ってきているのに、乳糖の多い牛乳を飲ませてしまうことで消化できず下痢をおこしてしまうことに・・・。

ミルクをどうしてもあげたい

どうしても犬にミルクをあげたい場合は、必ず犬用として販売されているミルクをあげて下さい。

犬用として作られているので、乳糖の量も調整してあります。

注目の山羊ミルク

少々、値段が高めではありますが山羊ミルクもオススメです。

何故かというと、アレルギーが出にくいとされているから・・・。栄養分も高く乳糖の量も少なめ!

 

でも、基本はミルクは必要ないんですよね・・・。

まとめ

ふやかした状態のフードを与える時が一番手間がかかりますが、消化器官が未発達な子犬にとっては仕方が無いことです。

子犬にはどうしても手がかかってしまうのですが、カワイイ子犬のために頑張りましょうね。